インプラントの寿命とメンテナンス

インプラントの寿命とメンテナンス | インプラント埋め込みイメージ

歯科治療

インプラント治療は、通常の歯科治療よりも時間と費用がかかりますので、できるだけ長く使い続けたいですね。ここでは、インプラントの平均寿命と、長く付き合うためのメンテナンスについてご紹介します。

インプラントの平均寿命

インプラントの平均寿命は一般的に10年といわれており、それまでしっかりと機能させるためには、次のような管理が必要です。

  1. 適切な治療を受けること
  2. 歯科医院で定期的にメンテナンスを受けること
  3. 患者様自身が毎日の丁寧なケアを続けること
上記のどれか一つが欠けてしまうと、長持ちさせることは難しくなりますが、適切な管理を続けたことで10年以上機能している方もたくさんおられます。過去の報告例では、世界で初めてインプラント治療を受けられた患者様は、お亡くなりになるまで41年間使い続けることができたそうです。
しかし、上記のことに注意していても、インプラントに炎症や、破損、脱落などが起こることも考えられます。近年では、患者様に不安なく治療を受けられるように、インプラント治療に保証をつけている歯科医院が増えてきました。

【保障について】
保証の多くは、インプラントに問題が起きた際に、再修復・再手術の費用を、医院または医院と提携している保証会社が負担するというものです。保証期間は永久ではなく、平均寿命である10年までとなっていることがほとんどで、上部構造(人工歯)部分においては5年前後のところが多くみられます。また、保証の基本的な条件として、指定されたメンテナンスを受けることが盛り込まれています。保証期間、保証対象の内容、条件、患者様の一部負担金の有無などは、歯科医院によって異なりますので、治療を受ける前によく確認しておきましょう。

長く付き合うためのメンテナンス

メンテナンスでは次のようなことが行われています。

  1. お口の状態の確認
    インプラントだけでなくお口全体を、視診・触診・レントゲンなどで確認します。お口の状態は少しずつ変化していきますが、顎の骨に埋め入れたインプラントの位置は変わることはありません。インプラントの負担をかかりすぎないようにするために、経年変化に応じた調整はとても大切です。
  2. 歯のクリーニング
    インプラントや歯の周囲に付いた汚れを落とし、インプラント周囲炎や歯周病を防ぎます。
  3. ブラッシングや食生活のアドバイス
    丁寧に磨いているつもりでも、食生活や健康状態の乱れ、磨き残しによって、インプラントに炎症が起こることもあります。歯磨きや食生活について確認し、健康なお口を維持するためのアドバイスを受けます。
このようなメンテナンスは、インプラントを長持ちさせるために欠かすことはできず、最低でも一年に1~2回受けることが必要です。

インプラント治療を受けた歯科医院とは長いお付き合いになります。費用の安さや値引きなどで安易に決めず、歯科医師やスタッフの対応などもよく見て決断しましょう。