インプラントの保険適用

インプラントの保険適用 | 女性歯科衛生士2人

歯科治療

インプラント治療は失った歯を補う治療法の一つで、周囲の歯に負担をかけずに、かつてあった歯の見た目や機能を回復できる特徴があります。
基本的にインプラント治療は自由(自費)診療ですが、平成24年4月より条件に合った方は保険適用されるようになりました。
ここでは、インプラントの保険診療にかかる費用と、受けられる条件や施設についてご紹介します。

費用について

  1. インプラント手術代(片顎)
    …3割負担で43,500~60,000円
  2. 上部構造の費用代(片額)
    …3割負担で39,000~54,000円

    上記に加えて次の費用もかかります。
  3. 治療に必要な検査代
  4. インプラント手術で使用した材料費
  5. 精神鎮静法(静脈内鎮静、笑気鎮静法)代
  6. 投薬代
  7. 再診料
  8. お口の管理料
    など

【注意】…埋め入れるインプラントの本数や使用する材料、薬などは、患者様の状態に合わせて歯科医師が選択するため一人ひとり異なります。

受けられる条件

誰でも受けられるものではなく、下記のいずれかに該当し、ブリッジや入れ歯の治療では回復が難しいと診断された場合に受けられます。


  1. 腫瘍や顎骨骨髄炎などの病気や事故の外傷などによって、広範囲に顎の骨を失っている、もしくは、これらが骨移植によって顎の骨が再建されている状態
  2. 医科の保険医療機関の主治医によって、先天性疾患(うまれつきの病気)と診断され、顎の骨の1/3以上が連続して欠損している状態
  3. 顎の骨の形成不全

上記のどれかに該当した場合は保険適用となりますが、歯周病や加齢によって顎の骨の吸収(痩せ細った)がみられる場合は対象外となります。

受けられる施設

下記の条件をすべて満たし、国から認められた保険医療機関であれば受けることができます。


  1. 病院(入院用のベッドが20床以上ある施設)にある歯科または口腔外科であること
  2. 下記のどちらかに該当する歯科医師が、常勤で2名以上配置されていること
    1. その病院の歯科、または口腔外科で5年以上の治療経験を有するもの
    2. インプラント義歯の治療経験を3年以上有するもの
  3. 当直体制が整備されていること
  4. 国が定めている医療機器や医薬品などの管理が整備されていること

保険適用のインプラント治療が受けられるかどうかは、歯科医師の診断が必要です。
どこを受診すればいいかわからない場合は、かかりつけの歯科医院、または、お近くの歯科医院でご相談ください。