インプラントとは?
『ブリッジ、(部分)入れ歯、差し歯との違い』

インプラントとは?『ブリッジ、(部分)入れ歯、差し歯との違い』 | ブリッジ、(部分)入れ歯、差し歯、インプラントのパーツ

歯科治療

インプラントは失った歯を補う治療法です。
そもそもインプラントは他の治療法(ブリッジ、入れ歯、差し歯)とはどう違うのでしょうか?
ここでは、それぞれの治療の特徴(メリット、デメリット)や、選択するポイントについてご紹介します。

インプラント治療とはどんなもの?

かつて歯があった顎の骨に、人工歯根(チタン)を埋め入れる外科手術を行い、それに人工歯を接続する治療です。
他の治療法と比べて、周りの歯に負担をかけないことが大きな特徴です。歯茎を切って顎の骨に穴をあける外科手術が必要ですので、健康状態に問題のある方は受けられないこともあります。

【メリット】

  1. 自分の歯のような見た目で、しっかりと噛むことができる
  2. 他の歯に負担をかけない

【デメリット】

  1. 外科手術を伴う治療である
  2. 過去や現在の持病によっては受けられないこともある
  3. 保険が適用されることがほとんどなく、費用負担が大きい
  4. 治療期間が長い(3~12ヶ月)

【選択するポイント】

  1. これまであった歯に近い回復を求める方、周りの歯を削りたくない方などにお勧めです

ブリッジ治療との違い

ブリッジは、失った歯の隣にある歯を土台として、連結している人工歯(ブリッジ)を被せる治療です。
残っている歯の本数が少ない場合、または、残っている歯にトラブルが多い場合は受けられません。インプラント治療と大きく異なる点は、周りにある歯に負担をかけてしまうこと、外科手術が不要なことです。保険適用の場合は費用が抑えられます。

【メリット】

  1. 自分の歯に近い噛みごたえがある。
  2. 人工歯の素材にセラミックを選択した場合、自分の歯のような見た目になる
  3. 保険適用の場合、費用を抑えられる
  4. 健康状態に左右されることなく治療を受けられる
  5. 治療期間が短い(2〜4週間)

【デメリット】

  1. 支えとなる歯に負担がかかる
  2. 失った歯の部分から空気が抜けて、発音に支障をきたすこともある
  3. 食べカスがつまりやすい

【選択するポイント】

  1. 費用を抑えて固定式の歯をいれたい方、違和感の少ない回復を望む方、外科手術を避けたい方などにお勧めです。

入れ歯(部分入れ歯)との違い

すべての歯を失った場合は、歯茎との吸着力で支える入れ歯を装着して補い、部分的に歯を失った場合は、周囲の歯にバネ付きの入れ歯をかけて補います。
インプラント治療と大きく異なる点は、歯や歯茎、顎の骨に負担をかけて支えること、外科手術が不要なこと、噛む力が減ってしまうことです。保険適用の場合は費用を抑えられます。

【メリット】

  1. 保険適用の場合、費用を抑えられる
  2. 健康やお口の状態に左右されることなく治療を受けられる
  3. 治療期間が短い(2〜4週間)

【デメリット】

  1. 支えとなる歯や歯茎、顎の骨に負担がかかる
  2. 食べにくい食品がある
  3. 入れ歯と粘膜の間に食べ物がつまると痛んだり、腫れたりする
  4. 違和感がでやすい
  5. 入れ歯の刺激で顎の骨が痩せやすく、定期的に作り変えが必要となることが多い
  6. 部分入れ歯の場合、留め具が目立つことがある
  7. 入れ歯を取り外し、お口と入れ歯の清掃が必要となる

【選択するポイント】

  1. 入れ歯の取り外しに抵抗のない方、短時間で補いたい方、外科手術を避けたい方などにお勧めです。

差し歯との違い

差し歯とは、コアと呼ばれる土台と、クラウンと呼ばれる被せ物が一体となっており、歯の根に差し込んで歯冠部分(歯茎から上の部分)を回復させるものです。
歯の根っこが残っている場合に受けられる治療法ですので、歯を失ってしまうと受けられない治療になります。差し歯の治療は、治療後にトラブルが起こりやすいことから、現在ではほとんど行われていません。

メリットやデメリットのとらえ方は、患者様一人ひとりによって異なります。
歯科医師の診断を受けて、よく相談しましょう。